犬の病気

犬マラセブシャンプーのメリットデメリットを獣医が本気でレビュー!

BAMBI
BAMBI
たろちゃん、最近すごく皮膚炎がひどくなっちゃいましたね。フケを顕微鏡で見てみました。カビ症ですね…。
飼い主
飼い主
え?!カビ??
BAMBI
BAMBI
マラセチアっていう雪だるまみたいな形をしたカビです。それが皮膚で大増殖してるのでかゆいんですよ。たろちゃんは治療が必要ですね。
飼い主
飼い主
どんな治療をするの?
BAMBI
BAMBI
抗真菌薬(抗カビ剤)を飲みながらマラセブというシャンプーを併用してみましょう。

皮膚病になると、動物病院ではよくシャンプーを勧められますよね。今回はマラセブという、病院でも登場頻度の高いシャンプーについて考えてみましょう。

この記事は…

マラセチア症でよく使われるマラセブシャンプーについて、概要、使用感、メリット&デメリットについて書いています

マラセブのどんな成分が何に効くのか?

マラセブの成分

<100mlあたり>

ミコナゾール硝酸塩2.0g(→2%抗真菌薬が配合されている→カビに効果あり)

クロルヘキシジングルコン酸塩として2.0g(→2%消毒成分が配合されている→細菌に効果あり)

マラセブはカビに対するシャンプー

飼い主
飼い主
つまりマラセブはカビと細菌に効果があるんだね。

BAMBI
BAMBI
そうなんです。
消毒成分のクロルヘキシジンは普通は細菌に対して効くんですが、2%の濃度ならカビにも効きます。濃度を調整することでよりカビに対して良く効くようになっています。

マラセブは動物医薬品に分類されてます。れっきとしたお薬なんですね。

マラセブは…
カビ症の時に使う
・カビ症が治癒してからの維持に使う
・脂漏症(ベタベタ肌体質)の犬のカビ症予防に使う

BAMBI
BAMBI
カビ症ってひとことで言ってもわかりにくいと思うので、カビ症について少し説明しますね。

カビ症はベタベタ肌(脂漏症)の犬にとても多い皮膚病です。(カビは湿って油っぽいところで増殖します)
以下の2つのタイプがよく見られます。※どちらも人にうつります。

マラセチア症

※写真:ウエスト動物病院から参考にさせていただいています。

  • 酵母菌のマラセチアというカビが増殖。
  • 犬に多い。猫は比較的少ない。
  • もともとベタベタした皮膚(脂漏症)の子は繰り返しなる事が多い。
  • かゆみが強くて真っ赤になる事が多い。かきむしるのであちこち出血している事も多い。

皮膚糸状菌症

  • 糸状菌と言われるカビが増殖。
  • 犬も猫もよく見られる。
  •  ベタベタした皮膚や抵抗力のない子(子犬、子猫、老齢犬、老齢猫、病気持ちで弱っている時)によく見られる。
  • かゆみはあるが、中にはさほどかゆがらない子もいる。ドーナツ状の病変になる事が多い。
BAMBI
BAMBI
マラセブは、マラセチア症のシャンプーですが、皮膚糸状菌症の時にも使用することはあります。診断は動物病院でしかできないので、まずはカビ症の可能性があったら病院で検査をお勧めします

実際に洗ってみた使用感

泡立ち 中程度。すごく泡立ちがいいわけではない。しかし、泡立たなくて洗いにくいという感じは全くしない。
泡切れ かなり良好。洗浄後にぬるっとした感じは全くしない。
匂い 強い香料を使用していないため、ほとんど感じない。消毒薬のツンとした匂いは全くない。
犬の反応 抵抗しない。クロルヘキシジンの濃度が2%と濃いので(皮膚消毒に使う場合はもっと薄い)、傷が多い犬は少ししみるのかもしれない。しかし実際は特に嫌がる犬はいなかった(動物病院で数十頭洗ったが問題なし)
色調 透明でごく薄く黄色味がかっている
粘稠度 一般的なシャンプーの粘稠度と変わらず、トロッとした感触。水のようにシャビシャビではない。

メリット&デメリット

メリット

動物病院で何頭も使用した上でメリットをあげてみました。
一頭だけのレビューでは無い為、参考になると思います(^-^)

  • カビにしっかり効果あり(動物医薬品として、有効成分の濃度も高めである)
  • 泡切れがいい
  • 膿皮症(細菌感染の皮膚病)にも使用できる。
  • ツンとした消毒薬の匂いがしない

デメリット

  • 値段が高め(250mlで2500円〜3000円ほど)
  • あわ立てた状態で10分待たなければいけない(被毛ではなく、皮膚に有効成分が効くので、浸透させる時間が必要です)

まとめ

マラセブは、効果や使用感など総合的に判断して、しっかりメリットを感じることができるシャンプーです。

獣医師として多くの皮膚病の子におすすめしてきましたが、しっかり継続して使っている子は皮膚の状態にかなりの改善がみられました。
というのも当然で、動物医薬品、つまりお薬と同じ立ち位置にあるシャンプーですので、効果効能がしっかり期待できるのです。

勿論、重症の皮膚炎の場合は内服薬を併用しなければならないでしょう。
その場合、シャンプーだけの効果とは言えないかもしれません。しかし出された内服薬を飲みきり、皮膚の状態が改善した後にシャンプーを継続している子は明らかにシャンプーをしていない子より再発が少ないです。だから、脂漏症(ベタベタ肌)の子は是非カビ症予防のために使用してみるのもいいかと思います。

シャンプー中の10分間、泡だてた状態で待ってもらうのは、思った以上に面倒臭くデメリットと感じる事もあるでしょう
しかし薬用シャンプーはほとんどのものが浸透時間を置くという使用方法なので、マラセブに限ったことではありません。薬用シャンプーの宿命ですのでそこはしょうがないですね^_^;

マラセブは…

マラセチア症だけでなく膿皮症(細菌感染)にもしっかり効果があり、脂漏症(ベタベタ肌)の子の長期的な予防のためにも使えます
★べたべたになりやすい(脂漏症を併発しやすい)アトピーの子も、お薬と併用する事で悪化を防げます

BAMBI
BAMBI
皮膚病になった時、薬だけで治療するのではなく、シャンプーを併用する事はとても理にかなっています。
自己判断で使い続けるのは良くないですが、動物病院で判断を仰ぎながら、自宅ではしっかりシャンプー療法を行うことが長期間皮膚病を起こさせない秘訣です!
飼い主
飼い主
マラセブって便利なシャンプーなんですね。
BAMBI
BAMBI
そうですね。でもこのシャンプーだけで全ての皮膚炎が治るわけではないですからね。悪化してしまった時は、動物病院に行ってくださいね。